IT導入・DXに使える補助金ガイド【2026年度】|主要制度の違いと申請から入金までの流れ

IT導入・DXに使える補助金ガイド【2026年度】|主要制度の違いと申請から入金までの流れ

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ITツールの導入やDX投資を検討するとき、国や自治体には費用の一部をまかなえる補助金や助成金があります。 ただし、制度は年度ごとに変わります。 名称も枠も締切も動き、代表格のIT導入補助金は2026年版から「デジタル化・AI導入補助金」に名前が変わりました。

この記事では、2026年7月27日時点の公募要領と募集要項にもとづき、中小企業がIT導入・DX・AI活用に使える主要制度を横断して整理します。 どの制度が何に使えるか、補助率と上限はいくらか、申請してからお金を受け取るまでに何が起きるかを、制度ごとの公式情報だけを根拠に説明します。

検索で見つかる解説記事には、旧年度のルールがそのまま残っているものが少なくありません。 たとえば小規模事業者持続化補助金のウェブサイト関連費は、第19回では補助金交付申請額の1/4、最大50万円まででしたが、第20回ではウェブサイト関連費として計上する補助金交付申請額の上限が30万円(税込)に変わっています。 本記事の数値は各制度の公式サイトと公募要領で確認したものですが、制度は今後も改定されるため、申請前には必ず記事末尾の公式サイトで最新版を確認してください。

補助金と助成金は仕組みが違う

最初に、言葉の整理をしておきます。

補助金は、予算の範囲内で審査され、採択か不採択かが分かれるものが多い制度です。 要件を満たして申請しても、採択されるとは限りません。

一方、本記事で扱う厚生労働省の雇用関係助成金は、他社との比較による競争採択ではなく、支給要件の審査が中心です。 ただし、支給申請後に要件が審査され、計画届を出しても支給が確約されるわけではありません。 東京都DXリスキリング助成金のように、自治体が交付する「助成金」もあり、助成金という名称だけで手続きを一括りにはできません。

この違いは資金計画に直結します。 補助金は不採択の可能性を含めて投資判断を行い、助成金も不支給の可能性を残した資金計画にしておく必要があります。

ここで扱う制度はいずれも、申請時に資金が振り込まれるものではなく、原則として事業者が経費を先に負担します。 たとえば補助対象となる300万円のシステムを1/2補助で導入する場合でも、まず300万円を支払うための資金が必要です。 ただし、申請から入金までの手続きは制度ごとに異なります。

デジタル化・AI導入補助金2026の公募要領には「交付決定前に契約、発注、納品、支払い等を行った場合は、補助金を受けることができない」と明記されています。 申請前や審査中に契約してしまうと、その経費は採択されても対象外です。 多くの経済産業省系補助金でも交付決定前の着手は対象外ですが、例外の有無は各公募要領で確認します。 人材開発支援助成金は、訓練前の交付決定ではなく、期限内の計画届が起点です。 東京都DXリスキリング助成金は、交付決定後に研修を実施します。

2026年度の主要制度の早見表

中小企業のIT・DX投資に関係する主要制度を並べます。 補助率と上限は中小企業向けの代表的な数値で、枠や従業員規模により変動します。

制度使い道補助率(中小企業)上限額の目安性格
デジタル化・AI導入補助金2026(旧IT導入補助金)ITツール、クラウド、セキュリティサービスの導入1/2〜4/5(枠による)通常枠450万円採択制
人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)AI研修などDX関連の社員教育経費の75%、通学制などは賃金助成1,000円/時経費助成は1人1訓練最大50万円(eラーニング等は15万円)要件審査型
小規模事業者持続化補助金販路開拓(ウェブサイト、広報、展示会など)2/350万円(特例で最大250万円)採択制
中小企業省力化投資補助金人手不足に対応する設備・システムの導入1/2〜2/3一般型8,000万円(賃上げ特例で1億円)採択制
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金革新的な新製品・新サービスの開発投資1/2〜2/3革新的新製品・サービス枠2,500万円(賃上げ特例で3,500万円)採択制
東京都DXリスキリング助成金(自治体独自の例)短時間のDX研修3/41人1研修7.5万円、年度100万円審査・交付決定制

大まかな使い分けはこうなります。 登録済みのITツールを入れるならデジタル化・AI導入補助金、社員にAIを学ばせるならリスキリング支援コース、小規模事業者の販路開拓なら持続化補助金が候補です。 人手不足に対応する省力化投資なら省力化投資補助金、AIを組み込んだ革新的な新製品・新サービスの開発なら新事業進出・ものづくり商業サービス補助金を検討します。

同一経費を複数の補助金・助成金へ二重計上することはできません。 経費を分けた場合でも、同一・類似事業への併給調整や過去の採択歴による制限が設けられていることがあります。 複数制度を検討するときは、双方の公募要領を確認し、必要に応じて各事務局へ事前に確認してください。

そもそも自社は対象か

各制度の対象となる「中小企業」の範囲は、業種別に資本金と従業員数で定義されています。 デジタル化・AI導入補助金2026の基準では、次のいずれか一方を満たせば対象です。

  • 製造業(ゴム製品製造業を除く)、建設業、運輸業:資本金3億円以下、または常時使用する従業員300人以下
  • 卸売業:資本金1億円以下、または従業員100人以下
  • 小売業:資本金5,000万円以下、または従業員50人以下
  • サービス業(ソフトウェア業・情報処理サービス業・旅館業を除く):資本金5,000万円以下、または従業員100人以下
  • ソフトウェア業・情報処理サービス業:資本金3億円以下、または従業員300人以下
  • 旅館業:資本金5,000万円以下、または従業員200人以下

さらに補助率が優遇される「小規模事業者」は、商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)で従業員5人以下、製造業その他と宿泊業・娯楽業で20人以下です。 ゴム製品製造業などにも従業員数の特例があります。 資本金や従業員数を満たしても、みなし大企業などの除外要件に該当する場合があるため、最終判断は各公募要領の対象者要件で行ってください。

デジタル化・AI導入補助金2026(旧IT導入補助金)

会計ソフトや受発注システム、クラウドサービスなど、登録済みのITツール導入を支援する補助金です。 正式名称は「中小企業デジタル化・AI導入支援事業費補助金」で、2025年版までのIT導入補助金が2026年版から改称されました。 2025年度までのIT導入補助金と同じ系譜ですが、補助率や要件、対象経費、申請スケジュールは年度ごとに変わるため、2026年度の資料で確認する必要があります。

2026年版には、次の5つの申請枠・類型があります。

  • 通常枠:補助率は1/2以内で、補助額はソフトが担う業務プロセス数に応じて5万円以上150万円未満、または150万円以上450万円以下
  • インボイス枠(インボイス対応類型):「会計」「受発注」「決済」のうち1機能以上を備えるインボイス対応ソフトが対象で、補助額が50万円を超える場合は2機能以上が必要
  • インボイス枠(電子取引類型):発注側がクラウド型受発注ソフトを導入し、受注側の中小企業・小規模事業者等へアカウントを無償で発行して利用させる類型
  • セキュリティ対策推進枠:IPAの「サイバーセキュリティお助け隊サービスリスト」掲載サービスが対象。小規模事業者2/3以内、中小企業1/2以内で5万円から150万円
  • 複数者連携デジタル化・AI導入枠:商工団体や中小企業のコンソーシアムによる共同導入向け

通常枠の補助率は原則1/2以内です。 ただし、2024年10月から2025年9月までの間で3か月以上、2025年度改定の地域別最低賃金未満で雇用している従業員が全従業員の30%以上であることを示した場合は2/3以内となります。

インボイス対応類型では、補助額50万円以下の部分は中小企業3/4以内、小規模事業者4/5以内で、50万円を超える部分は2/3以内です。 補助対象ソフトと併せて導入し、そのソフトの利用に資するPCやレジなども1/2以内で対象になります。 電子取引類型の補助率は、中小企業・小規模事業者等が2/3以内、その他の事業者等が1/2以内で、上限は350万円です。

通常枠やインボイス枠などでは、事務局に登録されたITツールを選び、そのツールを取り扱う登録済みのIT導入支援事業者と共同で申請します。 複数者連携デジタル化・AI導入枠は申請方法が異なります。 導入候補を検討するときは、ITツールと取扱事業者の双方が登録されているか確認してください。 未完成の製品、スクラッチ開発、特定の顧客専用の製品、大幅な個別カスタマイズが必要なものは登録対象外です。

申請の前提として、2つの準備が必須です。

  • GビズIDプライム:行政サービス共通の事業者認証アカウント
  • SECURITY ACTION宣言:IPAが運営する情報セキュリティ対策の自己宣言制度。ID発行までおおむね2〜3日

補助金の公式サイトはGビズIDプライムの発行期間をおおむね2週間と案内しています。 一方、GビズIDの公式サイトでは、マイナンバーカードを使うオンライン申請は最短即日、書類申請は1週間程度と案内しています。 申請方法や審査状況で変わるため、締切まで余裕を持って取得してください。

補助事業者による交付申請受付は2026年3月30日に始まりました。 現在公表されている4次締切は2026年8月25日17時で、交付決定は10月7日の予定です。 以降の募集回は公式サイトで随時更新されます。

人材開発支援助成金の事業展開等リスキリング支援コース

AI研修やDX教育を実施する場合に検討できるのが、厚生労働省の人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)です。 他社との比較による競争採択ではありませんが、計画届と支給申請の内容が審査され、支給または不支給が決まります。

  • 経費助成:研修費用の75%(中小企業の場合。大企業は60%)
  • 賃金助成:通学制または同時双方向型の通信訓練について、1人1時間あたり1,000円(大企業は500円)
  • 経費助成の上限(1人1訓練あたり、中小企業):訓練時間10時間以上100時間未満で30万円、100時間以上200時間未満で40万円、200時間以上で50万円。eラーニングと通信制は15万円
  • サブスクリプション型の研修サービス(定額制)を使う場合は、1人1か月あたり2万円が上限

eラーニング、通信制、定額制サービスは経費助成のみで、賃金助成はありません。 通学制などでも、所定労働時間外や所定休日に実施した訓練は賃金助成の対象外です。

助成対象になる経費は、外部研修の場合、受講料、入学料、教科書代など受講案内で定められた費用です。 受講者の旅費や宿泊費、消費税は対象になりません。 1事業所がこのコースで1年度に受給できる総額には、1億円の上限があります。

主な要件は次のとおりです。

  • OFF-JT(通常業務と切り離した訓練)で、実訓練時間が10時間以上あること(eラーニングと通信制は標準学習時間10時間以上、または標準学習期間1か月以上)
  • 定額制サービスは、対象労働者が修了した職務関連訓練の標準学習時間の合計が10時間以上あること
  • 訓練の内容が、新規事業展開に伴う訓練、社内のDX化やグリーン化に関連する業務の訓練、人材育成計画に基づき3年以内に従事する職務の訓練のいずれかに当たること
  • 受講者が訓練期間中、申請事業主の雇用保険被保険者であること

個人事業主本人や代表取締役など、雇用保険の被保険者でない経営者は対象外です。 一方、兼務役員でも、労働者としての雇用関係が認められ、雇用保険に加入している場合は対象になり得ます。

初歩的なパソコン操作や、アプリ・システムの操作方法だけを学ぶ研修は対象外とされています。 生成AI研修も自動的に対象になるわけではなく、自社のDXの取組や受講者が従事する職務との具体的な関係を示す必要があります。

手続きの起点は訓練実施計画届です。 訓練開始日の6か月前から1か月前までの間に労働局へ提出する必要があり、提出しないまま研修を始めると不支給になります。 計画に沿って訓練を実施し、支給申請までに研修費用を支払ったうえで、原則として訓練終了日の翌日から2か月以内に支給申請を行います。 訓練前の計画届に対する「交付決定」はなく、計画届の提出だけで支給が確約されるものでもありません。 なお、契約や発注を計画届の提出後に限る規定ではありません。

2026年5月14日以降に経費助成を支給申請する場合は、「受講料等の価格設定に関する疎明書(様式第28号)」も必要です。 2026年度には、中小企業向けの設備投資加算も新設されました。 事業展開またはDX・GXに関する通学制・同時双方向型の訓練で、実技中に機器等を実際に使用し、賃金引上げなどの要件も満たす場合が対象です。 実技で使用したものと同種の事業展開促進機器等を導入すると、導入費用の50%が、対象労働者1人につき15万円、10人以上では合計150万円を上限に加算されます。

このコースは、現行の公式資料で2026年度末までの時限措置とされています。 2026年7月27日時点で延長の公式発表は確認できないため、2027年度以降の取扱いは厚生労働省の更新を確認してください。 人材開発支援助成金には、時限措置とされていない人材育成支援コースなどの別コースもあります。

小規模事業者持続化補助金

従業員数の少ない事業者に向けた、販路開拓のための補助金です。 対象となる「小規模事業者」は、商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)で常時使用する従業員5人以下、製造業その他と宿泊業・娯楽業で20人以下と定義されています。

補助率は2/3、上限は通常50万円です。 賃金引上げ特例を利用する赤字事業者は、補助率が3/4になります。 所定のインボイス特例で50万円、賃金引上げ特例で150万円が上乗せされ、両特例を満たす場合の上限は250万円です。 対象経費は、機械装置等費、広報費、ウェブサイト関連費、展示会等出展費など8区分です。

ウェブサイト制作に使えることで知られた補助金ですが、現行ルールには2つの制限があります。 ウェブサイト関連費だけでの申請はできず、必ず他の経費と組み合わせる必要があります。 さらに、ウェブサイト関連費として計上する補助金交付申請額の上限は30万円(税込)です。 これはウェブサイト制作費の総額ではなく、この経費区分に配分できる補助金額の上限です。 冒頭で触れたとおり、第19回までの「補助金交付申請額の1/4、最大50万円」という制限は、第20回ではこの定額上限に変わっています。

申請には、地域の商工会議所または商工会が発行する事業支援計画書(様式4)が必要です。 発行には相談と書類準備の時間がかかるうえ、様式4の発行受付は申請締切より早く閉まります。 第20回公募では、申請受付が2026年11月5日から12月15日17時まで、様式4の発行受付締切は12月4日です。 申請は電子申請システムのみで、郵送は受け付けられません。

その他の選択肢

投資の規模や目的によっては、次の制度も候補になります。

中小企業省力化投資補助金は、人手不足対応の省力化投資を支援する制度で、カタログ注文型と一般型があります。 カタログ注文型は、事務局に登録された配膳ロボットなどの汎用製品をカタログから選んで導入する方式で、補助率は1/2以下です。 2026年3月19日の制度改定後、1回あたりの通常上限は、従業員5人以下が500万円、6〜20人が750万円、21人以上が1,000万円です。 大幅な賃上げ要件を満たす場合は、それぞれ750万円、1,000万円、1,500万円に上がります。

一般型は、SIerとの連携などを通じ、個別の現場や事業内容に合わせた設備やシステムを構築する方式です。 通常上限は従業員規模により750万円から8,000万円で、大幅な賃上げ要件を満たす場合は1,000万円から最大1億円です。 補助率は中小企業が原則1/2で、一定の最低賃金要件を満たす中小企業や小規模・再生事業者は2/3です。 機械装置・システム構築費に含まれる、単価50万円(税抜)以上の設備またはシステムへの投資が少なくとも1件必要です。 ただし、個別業務に合わせて専用設計するオーダーメイド性のあるソフトウェアなら、ソフトウェア単体でも申請できます。 汎用パッケージソフトやクラウドサービスを単体で導入する事業は対象外です。 一般型の第7回公募は2026年7月31日17時が締切で、第8回以降の予定は公式サイトで更新されます。

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金は、革新的な新製品・新サービスの開発や、新市場・高付加価値事業への進出などを支援する制度です。 従来のものづくり補助金は2026年5月に第23次公募を終了し、2026年6月29日に新制度の第1回公募が始まりました。 革新的新製品・サービス枠の補助率は、中小企業が原則1/2、小規模・再生事業者が2/3です。 一定の最低賃金要件を満たす中小企業も2/3となります。 同枠の基本上限は従業員規模により750万円から2,500万円で、賃上げ特例を適用する場合は最大3,500万円です。 単なる社内業務の効率化や、設備・システムを導入するだけの事業は対象外です。 AIを組み込んだ自社サービスも、新たな顧客価値を提供する革新的な新サービス開発として要件を満たす必要があります。 7月17日の更新後、第1回の申請受付期間は2026年9月30日から10月30日18時までとされています。

国の制度に加えて、自治体独自の助成金も候補になります。 代表例の東京都DXリスキリング助成金は、都内に本社または主たる事業所がある中小企業等が、常時勤務する事業所の所在地が都内である従業員にDX関連研修を実施するときに利用できます。 助成率は助成対象経費の3/4で、上限は1人1研修あたり75,000円、1申請企業等あたり2026年度合計100万円です。 対象研修は3時間以上10時間未満で、総研修時間の8割以上を受講する必要があります。 定額制の研修は対象外です。 集合研修や同時双方向型のオンライン研修では、10時間以上を要件とする国のコースを補完する選択肢になります。 ただし、国のeラーニングには標準学習期間による要件もあるため、時間数だけで両制度が完全に分かれるわけではありません。

交付申請の受付期間は2026年3月1日から2027年2月28日までで、各研修の開始予定日の1か月前までに申請します。 予算の範囲を超えた場合は、期間内でも受付を終了することがあります。 同じ研修について国や地方公共団体の助成を重複して受けることはできません。 東京都以外については、所在地の自治体や地域の商工会議所が公開する支援制度も確認してください。

制度ごとに異なる申請から入金までの流れ

「申請して審査に通れば、交付決定後に実施する」という流れは、すべての制度に共通するわけではありません。 少なくとも、本記事で扱う制度は次の3つに分けて考える必要があります。

経済産業省系補助金の基本的な流れ

  1. 準備:GビズIDなどのアカウント取得、公募要領の確認、見積もりの取得、事業計画の作成
  2. 応募・交付申請:制度ごとの電子申請システムから期限内に提出
  3. 審査・採択・交付決定:制度によって採択と交付決定が分かれる場合がある
  4. 事業実施:各公募要領で認められた場合を除き、交付決定後に契約、発注、納品、支払いを行う
  5. 実績報告:実施内容と契約書、請求書、振込記録などの証憑を提出
  6. 補助額の確定・入金:報告の審査後に補助額が確定し、請求などの所定手続きを経て振り込まれる

デジタル化・AI導入補助金の2026年8月25日締切分は、交付決定が10月7日、事業実施と実績報告の期限が2027年3月31日の予定です。 入金は実績報告の審査と補助額の確定後となりますが、公式スケジュールに一律の入金日は示されていません。

人材開発支援助成金の流れ

  1. 計画届:訓練開始日の6か月前から1か月前までに労働局へ提出
  2. 訓練実施・支払い:計画に沿って訓練を行い、支給申請までに事業主が対象経費を負担
  3. 支給申請:原則として訓練終了日の翌日から2か月以内に提出
  4. 審査・支給決定:労働局の審査で支給または不支給が決まり、支給決定後に振り込まれる

厚生労働省は一律の標準入金時期を示しておらず、訓練期間や審査状況によって支給時期は変わります。

東京都DXリスキリング助成金の流れ

  1. 交付申請:研修開始予定日の1か月前までに提出
  2. 審査・交付決定:交付決定前に実施した研修は対象外
  3. 研修実施:交付決定後に対象研修を実施
  4. 実績報告・額の確定:研修終了後に実績と経費を報告
  5. 請求・入金:助成額の確定後に請求し、振り込まれる

いずれの制度も入金より先に支出が発生するため、立替資金を確保しておく必要があります。 必要に応じて、取引金融機関へつなぎ資金を相談する時期も事業計画に組み込んでください。

入金後にも、効果報告や証憑保管などの義務が残る制度があります。 デジタル化・AI導入補助金では導入後の効果報告が求められ、関係書類は補助事業完了日の属する年度の終了後5年間保管します。 保管期間は制度ごとに異なるため、採択後の手引きも確認してください。

補助金・助成金は、法人では原則として益金に算入され、法人税の課税対象となります。 補助金で固定資産を取得または改良した場合は、適用要件を満たせば圧縮記帳により課税を繰り延べられることがあります。 個別の税務処理は、受給する制度と経費の内容を示したうえで税理士等へ確認してください。

受給できない典型パターン

申請したのに受給できない、または申請要件を満たせない典型例を挙げます。

  • 着手時期を誤った:交付決定前の契約・発注が認められない補助金で先に注文した、または東京都の助成金で交付決定前に研修を実施した
  • 計画届や前提手続きが間に合わなかった:人材開発支援助成金の計画届、持続化補助金の様式4、GビズIDプライムなどの準備が期限に間に合わない
  • 対象となる経費や事業ではなかった:未登録のITツール、汎用ソフト単体の省力化投資、革新的な新サービス開発を伴わない単純なシステム導入など、制度ごとの対象範囲を外れている
  • 別制度との重複制限に触れた:同一経費を二重計上した、または経費は分かれていても同一・類似事業への併給制限に該当した
  • 審査で採択または支給されなかった:採択制の補助金だけでなく、要件審査型の助成金にも不支給の可能性がある
  • 実績報告や証憑に不備があった:期限内に報告できない、契約書・請求書・振込記録の対応関係を示せない
  • 古い資料で設計した:持続化補助金のウェブサイト関連費や省力化投資補助金の上限のように、公募回や制度改定で条件が変わっている

制度を選ぶ前の確認項目

  • 支出の目的は、ITツール導入、研修、販路開拓、省力化、新製品・新サービス開発のどれか
  • 申請者の業種、資本金、従業員数、所在地、雇用保険の加入状況は対象要件を満たすか
  • 契約、発注、研修開始より前に必要な申請や計画届は何か
  • 入金まで対象経費を立て替えられるか
  • 他の補助金・助成金や過去の採択歴による重複制限はないか
  • 参照している公募要領の公募回、版数、更新日は最新か

公式資料・確認先

本記事の内容は2026年7月27日時点の以下の公式情報にもとづいています。 申請時は必ず最新の公募要領・募集要項を確認してください。

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