オープンウェイトLLMアップデート:2026年10月版、ローカル実行とAPI利用の選択肢

オープンウェイトLLMアップデート:2026年10月版、ローカル実行とAPI利用の選択肢

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DeepSeek、Qwen、Kimi、GLM、MiniMaxの5系列について、2026年8月26日から10月18日までのアップデートを整理する。 前回記事では「中国AIモデル」として紹介したが、今回は重みの公開状況と利用方法に焦点を当てる。 5系列はいずれも、学習済みの重みを入手して自分で動かせるオープンウェイトモデルを提供している。 ただし、重みが公開されていても手元のPCで動くとは限らず、利用条件もモデルごとに異なる。 本稿では、手元のPCでの実行、借りたGPUでの自己ホスト、外部APIの利用を区別する。

対象は言語モデルだけではない。 動画生成モデル(MiniMax H3、Wan、HunyuanVideo、LTX)も取り上げ、背景として8月25日以前の公開情報を補う。 API経由で比較するOpenRouterと、GPUを借りて動かすRunpodについても、概要と最初の手順を解説する。

本稿は各社の公式ブログ、公式APIドキュメント、Hugging Faceのモデルカード、ライセンス原文を一次情報として扱う。 OpenRouterの提供状況と価格は、同サービスのモデル一覧APIとエンドポイント一覧APIから10月17日から18日に取得した。 ベンチマーク値は各社が自社で選んだ評価条件を含むため、異なる会社の数字を順位には変換しない。

規模の表記はBが10億、Tが1兆パラメータを表す。 MoEは複数の専門家ネットワークのうち一部を選んで計算する方式で、「有効パラメータ」はその計算に使う規模を指す。 計算に使う部分が小さくても、モデル全体の重みを保持するメモリは別に必要になる。 FP8や4bitなどの量子化は、重みの数値精度を下げてメモリ使用量を減らす方法である。

今月の全体像

8月下旬から10月中旬にかけての主役は、各社の「Flash」級モデルだった。 DeepSeek、Qwen、GLMは、計算に使うパラメータを絞ったモデルを投入した。 MiniMaxもFlashの名を持つプレビュー版を追加したが、パラメータ数は公表していない。

  • DeepSeek:9月10日にV4.1 Flashを公開し、自社評価で旗艦V4 Proを上回ったとして価格も3分の1前後に下げた。10月17日に1017版へ更新
  • Qwen:8月26日にQwen3.8-Flash-Nextの重みを公開。9月はMax-0902、Omni-Flash、Max-Primeとホスト型が続いた
  • Kimi:K3の後継モデルは公式資料で確認できなかった。K2.5系の提供終了、キャッシュ課金の改定、Amazon Bedrock提供が主な動き
  • GLM:8月26日にGLM-5.3-Flash、翌日にGLM-5.3本体の重みを公開。9月以降は高速ティアと業種特化版
  • MiniMax:9月28日の更新履歴でM3.1-Flash-Previewの提供を告知。自社プラン限定で重みは非公開。動画のH3は対象期間より前の8月3日に重みを公開

OpenRouterで利用できる主力モデルを並べると、価格の幅と重みの公開状況が一覧できる。

モデルOpenRouterのモデルIDコンテキスト開発元エンドポイントの入力/出力プロバイダー数重みとライセンス
DeepSeek V4.1 Flashdeepseek/deepseek-v4.1-flash約105万$0.15/$0.6030公開(MIT)
DeepSeek V4 Pro 0813deepseek/deepseek-v4-pro-0813約105万$0.66/$1.9821公開(MIT)
Qwen3.8-Flash(Flash-Nextを基にしたホスト版)qwen/qwen3.8-flash100万$0.15/$0.471基盤のFlash-Nextを公開(Qwen Community License 1.0)
Qwen3.8-Max 0902qwen/qwen3.8-max-0902100万$2.00/$6.001非公開(基盤の2.4T-A95Bは公開)
Qwen3.8-27Bqwen/qwen3.8-27b約26万(YaRNで100万)$0.425/$2.5520公開(Apache-2.0)
Kimi K3moonshotai/kimi-k3約105万$3.00/$15.0020公開(Kimi K3 License)
GLM-5.3z-ai/glm-5.3約105万$1.40/$4.4037公開(GLM-5.3 License)
GLM-5.3-Flashz-ai/glm-5.3-flash約105万$0.15/$0.5030公開(MIT)
MiniMax M3minimax/minimax-m3約105万(プロバイダーにより26万〜)$0.30/$1.2013公開(MiniMax community)

価格は100万トークンあたりの米ドルで、開発元自身がOpenRouterに出しているエンドポイントの値を採った。 DeepSeekはオフピーク、MiniMaxは入力512K以下の標準料金で、キャッシュ料金は含めていない。 コンテキスト長の単位はトークンで、モデルの仕様上の上限と、各プロバイダーが実際に受け付ける上限は異なる場合がある。 OpenRouterのモデルページに出る最安表示には、開発元以外の推論事業者による価格も含まれる。 Kimi K3では開発元の $3.00/$15.00に対し、モデル一覧APIの表示価格は $0.304/約 $11.94だった。 個別エンドポイントの価格とは別の集計値なので、実際の提供先の料金も確認する必要がある。 量子化方式や提供構成はプロバイダーごとに違うため、価格と合わせて確認したい。 価格差だけから品質差を判断することはできない。

DeepSeek V4.1 Flash:自社評価でV4 Proを上回る

DeepSeekは9月10日にDeepSeek-V4.1-Flashを公開した。 公式発表では552BパラメータのMoEで、入力時に8B、出力時に16Bだけを有効化する。 この552Bは基盤部分の規模で、モデルカードには別に196BのEngramメモリと視覚エンコーダーが記載されている。 Engramは、トークンに応じて必要な情報を参照するメモリ機構である。

構造も変わった。 40層のTransformerを、20層の因果エンコーダーと20層のデコーダーに分けたCausal Encoder-Decoder構成を採る。 生成済みトークンの計算結果を再利用するKVキャッシュをFP4で保持し、前世代比でキャッシュが占めるGPUメモリを約4分の1に抑えたと説明する。 モデル全体のメモリ使用量が4分の1になるという意味ではない。 コンテキストは100万トークン、入力はテキストと画像で、ライセンスはMITである。

自社評価では、Flashが旗艦のV4 Pro 0813を上回った。 モデルカードでは、Terminal-Bench 2.1は90.6対87.9、DeepSWE v1.1は74.2対62.7、NL2Repo-Benchは64.0対61.5である。 公式APIの価格表も改定された。 以下は100万トークンあたりの米ドル価格である。

モデル(APIモデル名)入力(キャッシュヒット)入力(ミス)出力
V4.1 Flash(deepseek-flash)オフピーク$0.003$0.15$0.60
V4.1 Flash ピーク$0.006$0.30$1.20
V4 Pro(deepseek-v4-pro)オフピーク$0.022$0.66$1.98
V4 Pro ピーク$0.044$1.32$3.96

DeepSeekの公式APIは8月16日から曜日と時間帯で価格が変わる。 ピークは平日のUTC 01:00から04:00と06:00から10:00で、日本時間では10時から13時と15時から19時にあたる。 中国の祝日は除外され、オフピークはピークの半額である。 日本の日中の業務時間と重なるため、同じ量の処理でも、ピーク時間帯に実行するか夜間にまとめるかでトークン単価が2倍変わる。

モデルの整理も進んだ。 V4 FlashとV4 Flash Vision Expは廃止され、旧モデル名へのリクエストは互換のためV4.1 Flashへ転送される。 V4 Proについては、9月10日のニュース本文が「9月14日以降は全リクエストをV4.1 Flashへ転送する」と予告したが、同日付の更新履歴は「利用者の要望を受けて継続提供し、課金方式も変えない」と記載している。 10月18日時点の価格ページにもdeepseek-v4-proとV4 Pro 0813の対応が載っているため、本稿では継続提供として扱う。

10月17日にはDeepSeek-V4.1-Flash-1017が出た。 公式は「マイナーアップデート」と位置づけるが、Terminal-Bench 4.0は31.2から42.3、DeepSWE v1.1は74.2から77.0、Agents' Last Examは31.8から35.4へ上がり、出力も短くなったとしている。 価格とモデル名は変わらず、deepseek-flashを指定すれば最新版が返る。 同日に検索APIとページ取得APIも公開され、いずれも成功1,000リクエストあたり $0.75である。 DeepSeek APIを使うDeepSeek Harness、Claude Code、Codexのサーバー側ツール経由では一時的に無料で、課金開始は日本時間11月1日1時となる。

計算量を抑えたFlashでも、自己ホストには大容量のメモリが必要である。 vLLMの公式レシピはディスク512GB、VRAM最低614GiBを示し、H200を8枚、またはGB200 NVL4を例に挙げる。 専門家ネットワークの重みはMXFP4、それ以外はMXFP8で配布される。

OpenRouterでのDeepSeek

OpenRouterではDeepSeek V4.1 Flashが30社35エンドポイントで提供されている。 10月17日のスナップショットはdeepseek/deepseek-v4.1-flash-1017として別IDで追加され、取得時点では7社が提供する。 DeepSeek自身のエンドポイントは $0.15/$0.60で、公式のオフピーク価格と一致する。 OpenRouterの価格データには曜日と時間帯の上書き設定が入っており、ピーク時間帯は公式と同じく2倍になる。

Qwen3.8:公開はFlash-Next、9月はホスト型が続いた

Alibabaは8月26日にQwen3.8-Flash-Nextの重みを公開した。 公式ブログは「Qwen4で使う構造の早期プレビュー」と位置づけ、Qwen3.5に対するQwen3-Nextと同じ役割だと説明する。 本体125Bに51BのN-gram埋め込みと4Bの複数トークン予測機構を加え、1トークンあたりの有効パラメータは6Bである。 Gated DeltaNetとQwen Sparse Attentionの混成で、ネイティブのコンテキストは262,144トークン、YaRNで100万まで延ばせる。 入力はテキスト、画像、動画である。

ライセンスはApache-2.0ではなくQwen Community License 1.0になった。 原文は、所定の事業を営む利用者と関連会社に、商用利用の別途ライセンスを求める。 対象はModel as a Service(推論や学習機能を第三者へ提供する事業)と、コーディングまたはオフィス業務向けの独立したAIアシスタント事業である。 第三者へモデルや出力を提供しない社内利用は例外である。 月間アクティブユーザー(MAU)が1億超、または月商 $20M超の商用製品には、モデル名の表示義務もある。 ホスト版はqwen3.8-flashの名前で入力 $0.15、出力 $0.47で提供される。

旗艦のQwen3.8-Maxの基盤モデルは、Qwen/Qwen3.8-2.4T-A95Bとして公開されている。 8月に公開されたモデルであり、今回の期間内の新規公開には数えない。 ただし公開された重みはテキスト専用で、思考モードが必須である。 ホスト型のQwen3.8-Maxが受け付ける画像と動画の入力は、公開版には含まれない。 独自のQwen3.8-Max Licenseにも、Model as a Serviceや所定のAIアシスタント事業についての条件がある。 利用者または関連会社がこれらの事業を営み、両者の合計売上が連続する12か月で $50Mを超える場合に、商用利用の別途契約を求める。 判定対象はその事業だけの売上ではない。 社内利用の例外と、大規模な商用製品でのモデル名の表示義務も定められている。

9月はホスト型の更新が続いた。 9月2日にqwen3.8-max-0902スナップショットが出たが、公式ブログ記事は無く、Model Studioの仕様ページとOpenRouterの説明文が一次情報である。 9月には、テキスト、画像、音声、動画を1モデルで受けるQwen3.8-Omni-Flashが提供された。 Model Studioの国際向け価格表では入力 $0.15、出力 $0.47だが、リアルタイム音声などは別の料金項目になる。 重みは公開されていない。 9月23日には高速配信ティアのqwen3.8-max-primeがOpenRouterに現れ、入力 $4、出力 $12である。

9月22日のAlibaba Cloudのプレスリリースは、Qwen 4が学習中で、Qwen 4.5と5は5兆から10兆パラメータを見込むとした。 オープンウェイト方針への言及は無い。

本稿で比較する主力言語モデルのうち、GPU1枚での実行を検討しやすいのは、8月14日公開のQwen3.8-27B(Apache-2.0)である。 27Bのdenseモデル(全体を計算に使う方式)で、ネイティブ262,144トークンに対応し、テキスト、画像、動画を入力できる。 FP8版も公式配布されているが、必要なVRAMは精度、入力長、同時リクエスト数によって変わる。 Runpodの公式ブログもサーバーレスの例題にこのモデルを使っており、後述する。

OpenRouterでのQwen

qwen/qwen3.8-flashとqwen/qwen3.8-max-0902はAlibaba自身の1社提供で、どちらも100万トークンとツール呼び出しに対応する。 qwen/qwen3.8-maxはエイリアスで、取得時点では0902スナップショットへ解決される。 重み公開版のqwen/qwen3.8-2.4t-a95bは5社が提供し、価格は全社 $2.00/$6.00でそろっていた。 qwen/qwen3.8-27bは20社が提供する。 Alibabaは入力 $0.425/出力 $2.55、Cerebrasは $0.99/$1.49で、コンテキスト長もプロバイダーごとに65,536から1,000,000まで差がある。 Qwen3.7-Maxは価格表とOpenRouterの両方に残っており、廃止告知は出ていない。

Kimi K3:キャッシュ課金と提供経路の整備

調査した公式資料では、期間内にK3の後継モデルが公開されたことは確認できなかった。

期間内の主な変更は、旧モデルの提供終了と周辺サービスの整備である。 公式APIでは8月31日にkimi-k2.5とmoonshot-v1系列の提供が終了した。 第三者が公開重みを使って提供するサービスの終了を意味するものではない。 9月16日には検索API(/v1/tools/search、/v1/tools/search_pro、/v1/tools/fetch)が公開された。 9月18日にはKimi K3がAmazon Bedrockで一般提供され、AWSは「Bedrockで明示的プロンプトキャッシュに対応した最初のオープンウェイトモデル」と説明した。

9月28日のキャッシュ課金の改定が、コスト計算に効く変更である。 キャッシュ書き込みが独立課金になり、保持時間を5分と1時間から選ぶ。 100万トークンあたりの米ドル価格は、入力がヒット時 $0.30、ミス時 $3.00、出力 $15.00、書き込みは5分保持が $3.00、1時間保持が $6.00である。 指定を省略した場合は5分保持となり、条件を満たす入力の先頭部分が自動的にキャッシュされる。 再利用の間隔に合わせて保持時間を選び、書き込み料金も含めて比較する必要がある。

K3の仕様は変わっていない。 総パラメータ2.8T、1トークンあたり104Bを有効化し、896の専門家から16を選ぶ。 重みはMXFP4で配布され、Kimi K3 Licenseが適用される。 別途契約が必要なのは、利用者または関連会社がModel as a Service事業を営み、両者の合計売上が連続する12か月で $20Mを超える場合の商用利用である。 これとは別に、MAU1億超または月商 $20M超の商用製品には「Kimi K3」の表示義務がある。 これら二つの条件には、所定の社内利用と、公式製品または認定推論パートナー経由の利用を除外する規定がある。 vLLMの公式レシピは、GB300を8枚またはMI355Xを8枚という最小構成を示す。

OpenRouterでのKimi K3

Kimi K3は20社26エンドポイントで提供される。 Moonshot AI自身のエンドポイントは $3.00/$15.00で公式の米ドル価格と一致し、TogetherとFireworksにも同額のエンドポイントがある。 Amazon Bedrockがプロバイダーとして並ぶのは、9月18日の一般提供を反映している。 テキスト、画像、動画の入力とツール呼び出しに対応する。

GLM-5.3:本体とFlashの重みが出そろい、ティアが増えた

Z.aiは8月26日にGLM-5.3-Flashを公開した。 GLM-5系で初めてネイティブにマルチモーダルで学習したモデルで、総パラメータ320B、有効18Bである。 GLM-5.3本体とは別に、30Tトークンのマルチモーダルデータで新規に事前学習した基盤を使う。 コンテキストは100万トークン、最大出力128K、入力はテキスト、画像、動画、ファイルで、ライセンスはMITである。 価格は入力 $0.15、出力 $0.50で、自社評価ではTerminal Bench 2.1が84.3、DeepSWE v1.1が63.4である。

前回記事で「2週間延期」と書いたGLM-5.3本体の重みは、8月27日にHugging Faceへ公開された。 モデルカードによるとGLM-5.2と同じ基盤モデルを使い、改善は後学習によるものである。 ライセンスはGLM-5.3 Licenseである。 利用者または関連会社がModel as a Service事業を営み、両者の合計売上が連続する12か月で100億ドルを超える場合は、商用利用の前にZ.aiのセキュリティ審査を通過する必要がある。 それ以外の条項はMITに近い。 API価格は $1.40/$4.40で変わっていない。

9月以降はティアと特化版が増えた。 9月18日に高速配信のGLM-5.3-FlashX($0.37/$1.25、200トークン毎秒)がホスト型で追加されたが、重みは公開されず、Coding Planの対象外である。 10月5日にGLM 5.3がAmazon Bedrockで一般提供された。 10月には法務特化のGLM-Legalも発表された。 GLM-5.3-Flashを基盤に、法律業務の評価Harvey LABで、課題ごとの全評価項目を満たした割合が19.2%だったと報告している。 提供は申請制で、重みの公開は確認できなかった。 10月16日からは標準APIとGLM Coding PlanのAPIキーが分離管理になった。 Coding Planは月額でLite $18、Pro $80、Max $168である。

自己ホストの目安はRunpodのGLM-5系ガイドが示す。 同じ基盤を使うGLM-5.2について、4bit量子化で約400GB、8bitで約800GBという目安を示す。 B300を4枚という構成例もあるが、これは最小要件を保証する値ではない。 GLM-5.3の実行条件は、モデルカードからリンクされた推論エンジンの手順で別途確認する必要がある。

OpenRouterでのGLM

GLM-5.3は37社46エンドポイント、GLM-5.3-Flashは30社34エンドポイントで、プロバイダー数もエンドポイント数もGLM-5.3が5系列の中で最多である。 Z.ai自身のエンドポイントはfp8で、価格は公式と同じ $1.40/$4.40と $0.15/$0.50である。 z-ai/glm-5.3-flashxはZ.ai 1社提供で $0.37/$1.25である。 9月23日に現れたz-ai/glm-5.3-prime($2.80/$8.80)は、エンドポイント一覧ではAlibaba提供として登録されている。 ただし、これだけでは通常版との技術的な差や速度を確認できない。 Z.aiの文書と価格表には存在しない。

MiniMax M3:後継のM3.1はプラン限定、重みは非公開

MiniMax M3の重みは7月23日以降更新が無く、期間内の変化は提供形態の側にある。

9月28日の更新履歴でM3.1-Flash-Previewの提供が告知された。 一次情報はMiniMax Codeの更新履歴(9月28日、v3.0.74「MiniMaxの最新テキストモデルとしてデビュー」)と、公式ドキュメントの「100万トークンと調整可能な思考深度を持つマルチモーダルコーディングモデル」「当面はM PlanとMiniMax Codeからのみ利用可能」という記述である。 価格もベンチマークも公開されておらず、Hugging FaceにもOpenRouterにも無い。 思考強度はlowからmaxまで5段階で選べる。

9月30日にはM Planが始まり、従来のToken Planは新規購入を停止した。 M2.5とM2.7系列の従量課金APIは10月19日に新規利用者への提供を止め、11月18日に提供を終了する。 M PlanとToken Planでは、10月19日から旧モデル名への呼び出しをM3.1-Flash-Previewへ転送する予定である。 M3の公式API価格は、512Kトークン以下で入力 $0.30、出力 $1.20、512K超で $0.60/$2.40である。 公式は「50%の恒久割引」と表現しており、512K以下の割引前価格は $0.60/$2.40、512K超では $1.20/$4.80である。

M3本体の仕様は総パラメータ428B、有効23B、ライセンスはMiniMax communityで変わらない。 10月15日にMiniMax Sparse Attentionのカーネルが、Blackwell世代(SM100)向けにMITライセンスで公開された。 自己ホストの目安はRunpodの公式ガイドが示し、4bit量子化で約240GB(B300が1枚、またはB200が2枚)、8bitで約470GBである。

OpenRouterでのMiniMax M3

MiniMax M3は13社14エンドポイントで提供される。 MiniMax自身のエンドポイントは $0.30/$1.20で、公式の512K以下価格と同じである。 コンテキスト長はプロバイダーによって262,144から1,048,576まで差があり、安いエンドポイントほど短い傾向がある。 前回記事で食い違いを指摘したツール呼び出し対応は、取得時点のAPIデータではtoolsとtool_choiceが対応パラメータに載っている。

動画生成モデル:公開される機能とAPI限定の機能

動画生成では、モデルの世代だけでなく、どの機能まで重みが公開されているかを確認する必要がある。 Wan3.0とH3 MaxはAPI限定だが、LTX-2.5は現行版の重みも公開している。 H3では基盤部分をローカルで動かせる一方、公式の前処理と2K再生成はAPIに依存する。 以下では、公開版とサービス全体の仕様を区別して整理する。

モデル公開規模出力重みとライセンスGPUの目安
MiniMax H37月31日発表、8月3日重み公開33B dense公開Baseは768p。2KはAPI経由の再生成。4〜15秒、24fps、32kHzステレオ音声H3-Base公開(MiniMax H3 Community License)公式の最低VRAMは確認できず。構成ごとの検証が必要
MiniMax H3 Max8月26日(fal.ai)非公開480P/768P、5〜15秒非公開(API限定)該当なし
Wan2.22025年7月27B MoE(有効14B)と5B480P/720P公開(Apache-2.0)14Bは80GB、5Bは24GB級
Wan3.08月13日公表、8月24日正式非公開最長30秒、480P〜1080P、文書入力非公開(Model Studio API)該当なし
HunyuanVideo 1.52025年11月20日。12月に蒸留版を追加8.3B480p/720p、121フレーム公開(tencent-hunyuan-community)最低14GB(CPUへのオフロード時)
Tencent Prism10月6日(研究プレビュー)非公表720p/1080pは最長289フレーム、2Kは265フレーム。映像と音声を同時生成公開(MIT)720pは80GB×1、1080pと2Kは80GB×4以上
LTX-2.58月11日22B最大4K、最長20秒、24kHzステレオ音声同意と認証が必要(LTX-2.x Community License)フルは80GB以上。FP8版などは構成により32GBまたは12GBから

MiniMax H3の仕組みと料金は個別記事で解説したので、ここでは8月以降の差分に絞る。 8月3日に公開されたのはH3-Baseの2チェックポイント(FL2VAとRef2VA)で、前処理のH3-Context-IRと2K再生成のH3-Regenerate-2KはAPI限定のままである。 8月26日にfal.aiがH3を後学習したH3 Maxを出し、MiniMaxの公式ドキュメントも「fal.aiが後学習した高速版」として掲載する。 768Pで5秒の動画を2.78秒で生成するとfalは説明するが、H3 Maxの重みは公開されていない。 9月2日にはOpenRouterにminimax/hailuo-3-maxが追加され、同サービスでの表示名は「MiniMax: H3 Max」である。 ライセンス原文には除外地域の定めがあり、EU、英国、韓国、米国では申請制になる。 日本は除外地域に含まれない。

Wanの汎用動画生成モデルでは、公開重みの中心はWan2.2である。 別系統では8月7日に動作転写のWan-Animate-2(14B、Apache-2.0)が公開された。 720pの既定構成はA800を8枚とされる。 8月13日に公表されたWan3.0は1回の生成で最長30秒、480Pから1080P、PDFやPowerPointなどの文書入力に対応するが、Model StudioのAPIでのみ提供される。 Model Studioの料金はリージョンと解像度で異なり、期間限定の割引もある。 利用時には価格表で対象リージョンの料金を確認したい。 Wan2.2の公開が続いていることと、最新のWan3.0を自己ホストできることは区別する必要がある。

TencentのHunyuanVideo 1.5は2025年11月20日に公開され、12月には蒸留版の追加やFP8推論への対応があった。 公式READMEの更新告知では、それ以降の新モデルを確認できなかった。 別の研究プロジェクトとして10月6日、Tencent Hunyuanと復旦大学などがPrismを公開した。 2Kで映像と音声を同時に生成するための動的疎アテンションの枠組みで、プレビュー版のチェックポイントがMITで配布される。 720pなら80GBのGPU1枚、1080pと2Kは4枚以上を要する。 研究プレビューであり、HunyuanVideoの製品ラインではない。

LTX(6月にLightricks内で分かれた事業部門)のLTX-2.5は8月11日に公開された。 22Bの非対称デュアルストリームDiTにGemma 4 12Bのテキストエンコーダーを組み合わせ、4K HDRをネイティブに生成し、最長20秒、24kHzステレオ音声を同時に出す。 重みはHugging Faceでgatedになっており、ライセンスへの同意と認証が必要である。 LTX-2.x Community Licenseは年商 $10M以上の組織に有償ライセンスを求めるが、定義された非商用目的だけの利用は例外である。 9月29日のv1.4.0では長尺生成の機能が追加された。 公式のハードウェア案内は、フルモデルで80GB以上、FP8版と蒸留版では32GBに対応し、構成によっては12GBでも動くとしている。 12GBで最大解像度や最長時間まで生成できるという保証ではない。

これらのモデルは、パラメータ数だけでは実行の重さを比較できない。 Wan2.2のA14B版は総数27Bのうち各ステップで14Bを使う構成で、H3は33Bの一部を推論時に省略できる。 テキストエンコーダーなどの追加部品もあるため、解像度、フレーム数、量子化、CPUへのオフロードをそろえて必要メモリと生成時間を確認したい。

手軽に触る:OpenRouterの概要と最初の手順

OpenRouterは、多数のモデルを一つのAPIから呼ぶための中継サービスである。 10月17日時点のモデル一覧APIは470モデルを返した。 OpenAIのChat Completions形式を実装し、Responses APIとAnthropic Messages互換のエンドポイントも持つ。 推論料金とは別に、プランに応じたプラットフォーム手数料がかかる。 料金ページではStandardが5.5%、Businessが8%である。 支払い方法ごとの最低手数料などは、クレジット購入画面で確認する。 OpenRouter自体は、明示的にログ保存を有効にしない限り、プロンプトと応答を保存しない。 その先の推論事業者の保存方針は別途確認が必要である。

最初の手順は4段階である。

  1. アカウントを作る
  2. Creditsページでクレジットを追加する
  3. KeysページでAPIキーを作る。キーごとにクレジット上限を設定できる
  4. リクエストを送る

公式のPython SDKはpip install openrouterでインストールできる。 モデルIDを差し替えれば、本稿の表にあるモデルを同じコードで比較できる。

from openrouter import OpenRouter
import os

with OpenRouter(api_key=os.environ["OPENROUTER_API_KEY"]) as client:
    response = client.chat.send(
        model="z-ai/glm-5.3-flash",
        messages=[
            {"role": "user", "content": "Pythonで文字列のリストから重複を除き、順序を保つ関数を書いてください。"}
        ],
        stream=False,
        provider={"zdr": True},
    )

print(response.choices[0].message.content)

OpenAIのSDKを使う場合は、base_urlをhttps://openrouter.ai/api/v1に、APIキーをOpenRouterのものに設定し、client.chat.completions.create(...)で呼び出す。 上のOpenRouter SDKとはメソッド名が異なり、providerなどの独自パラメータはextra_bodyで渡す。

providerの指定が、オープンウェイトモデルを使うときの要になる。 既定では価格の逆二乗で重み付けした負荷分散で推論事業者が選ばれ、障害時は自動で別の事業者へ切り替わる。 zdr: trueを付けると、OpenRouterがZero Data Retention(ZDR)と分類するエンドポイントだけに絞られる。 ただし、この定義は推論用のメモリ内キャッシュを許容し、外部の検索ツールなどの保存方針までは保証しない。 data_collection: "deny"でもデータ収集方針に基づいて提供先を絞れるが、ZDRを要求する場合はzdrを明示する。 学習利用を許すかどうかは、これとは別にアカウント設定で選ぶ。 quantizationsに["fp8", "bf16"]を指定すれば、その精度として登録されたエンドポイントに絞れる。 orderに開発元のプロバイダーIDを一つだけ指定し、allow_fallbacks: falseを組み合わせれば、その事業者に固定できる。 同じ事業者内に複数のエンドポイントがある場合は、エンドポイント固有のIDも確認する。 取得時点のZDR対応エンドポイント数は、GLM-5.3が39、GLM-5.3-Flashが30、DeepSeek V4.1 Flashが29、Kimi K3が24、Qwen3.8-27Bが17、MiniMax M3が10だった。

今回の主要モデルを比較するなら、有料利用を前提にしたい。 :freeが付くモデルは1日50リクエストまで(累計 $10以上の購入で1,000)で、取得時点の16モデルにDeepSeek、Qwen、Kimi、GLM、MiniMaxの系列は含まれない。 EUと米国の域内ルーティングはBusinessプラン以上で選べるが、日本やアジア域内に限定する経路は無い。 providerで事業者を固定しても、処理地域が自動的に保証されるわけではない。 日本国内での処理が必須なら、国内処理を明示した提供契約やエンドポイントを確認するか、国内リージョンで自己ホストする必要がある。

自分で動かす:Runpodの概要と最初の手順

Runpodは時間貸しのGPUクラウドである。 専有GPUのPods、リクエスト駆動でゼロまで縮退するServerless、2から8ノードで最大64GPUのInstant Clustersがあり、いずれも秒単位で課金される。 データ転送は無料で、提供元はTier 3から4のデータセンターで動くSecure Cloudと、個人提供者をつなぐCommunity Cloudに分かれる。 Community Cloudは新規ホストの受け入れを終了しており、永続ストレージのNetwork VolumeはSecure Cloudでしか使えない。 日本には福島のAP-JP-1データセンターがあり、H200を提供する。 利用時の在庫はコンソールで確認する必要がある。

10月8日更新の料金表から、オープンウェイトモデルに関係するGPUを抜き出す。

GPUVRAMSecure CloudCommunity Cloud
RTX 409024GB$0.89/時$0.34/時
RTX 509032GB$1.19/時$0.69/時
L40S48GB$1.09/時$0.79/時
A100 SXM80GB$1.79/時$1.39/時
H100 SXM80GB$3.99/時$2.69/時
H200141GB$5.29/時$3.59/時
B200180GB$7.99/時$5.98/時
B300288GB$8.99/時$6.94/時

ストレージは別課金で、Network Volumeは1TBまで1GBあたり月 $0.07、停止中のPodに残るボリュームは1GBあたり月 $0.20である。 GPUを止めてもストレージ代は止まらない。

Podを立てる手順は5段階である。

  1. アカウントを作り、二要素認証を設定する
  2. クレジットを入金する。$10から始められる
  3. PodsページでDeployを押し、GPU、テンプレート(PyTorchや後述のvLLMイメージ)、GPU枚数(1 Podあたり最大8枚)を選ぶ。重みを残したいならNetwork Volumeを先に作って接続する
  4. Web Terminal、JupyterLab、SSHのいずれかで接続する。SSHは事前に公開鍵をCredentialsページへ登録する
  5. 作業後はStopかTerminateを選ぶ。Stopでもコンテナディスクのデータは消えるため、残すファイルはボリュームへ保存する。TerminateではNetwork Volume以外のデータが消える。残したストレージの課金は続く

リクエストに応じてGPUを起動したい場合は、ServerlessのvLLM Workerを使える。 HubからvLLMを選んでDeployし、Model欄にHugging FaceのモデルID、Max Model Lengthを入れてCreate Endpointを押すと、OpenAI互換のエンドポイントがhttps://api.runpod.ai/v2/<ENDPOINT_ID>/openai/v1に立つ。 Runpodの公式ブログはQwen3.8-27Bを例に、Max Model Lengthを163840、FP8版のQwen/Qwen3.8-27B-FP8では262144とする設定を示している。 認証が必要なモデルはSecretsにHugging Faceトークンを登録し、環境変数HF_TOKENで渡す。

Podで直接vLLMを動かすなら、公式ガイドが示すイメージvllm/vllm-openai:v0.30.0-cu129をテンプレートに指定し、HTTPポート8000を開ける。 次の起動コマンドは公式ガイドのLlama 3.1の例をQwen3.8-27Bに置き換えた構成例で、本稿では実機で検証していない。

vllm serve Qwen/Qwen3.8-27B \
  --host 0.0.0.0 \
  --port 8000 \
  --dtype bfloat16 \
  --gpu-memory-utilization 0.90 \
  --max-model-len 32768 \
  --served-model-name qwen3.8-27b \
  --api-key YOUR_SECRET_KEY

BF16の27Bは単純計算で重みだけで約54GBになり、視覚処理の部品や実行時のメモリも必要になる。 80GBのA100かH100を検討の目安にし、最初は入力長と同時実行数を抑えて確認する。 呼び出しは通常のOpenAIクライアントで済む。

from openai import OpenAI

client = OpenAI(
    base_url="https://{YOUR_POD_ID}-8000.proxy.runpod.net/v1",
    api_key="YOUR_SECRET_KEY",
)

response = client.chat.completions.create(
    model="qwen3.8-27b",
    messages=[{"role": "user", "content": "Pythonで文字列のリストから重複を除き、順序を保つ関数を書いてください。"}],
)
print(response.choices[0].message.content)

旗艦級を動かす費用感はRunpodの公式ガイドがまとめている。 DeepSeek V4 Pro(約960GB)の構成例はB300を8枚、またはH200を8枚、Kimi K3はB300を8枚(合計約2.3TB)である。 上表のCommunity Cloud単価を8枚分にすると、それぞれ1時間約 $55.5と約 $28.7になる。 Secure CloudではB300を8枚で約 $71.9、H200を8枚で約 $42.3で、ストレージは別料金である。 MiniMax M3の4bit版にはB300を1枚、GLM-5.2の4bit版にはB300を4枚という構成例もある。 いずれも容量の空きやGPU間の接続、推論エンジンの対応を確認する必要がある。

DeepSeek V4.1 FlashのvLLMレシピは最低614GiBのVRAMを示し、H200を8枚使う例を載せている。 この数値からH200が8枚必須とまでは言えない。 本稿で取り上げた大規模モデルを試すなら、まずAPIで用途への適合を確認し、自己ホストが必要なものだけGPUを借りて測る方法が考えられる。 手元のPCで動かしたい場合は、Qwen3.8-27Bや、今回の対象外の小型モデルも候補になる。

重みのダウンロード中もGPU課金が発生する。 Secure CloudではNetwork Volumeに一度置いて使い回せるが、保存料金とGPUの時間料金を合わせて比較したい。 Community Cloudの安い単価とNetwork Volumeを組み合わせることはできない。

横断的に見える5つの傾向

1. Flashという名称のモデルが増えた

DeepSeek V4.1 Flash(有効8B/16B)、Qwen3.8-Flash-Next(有効6B)、GLM-5.3-Flash(有効18B)は、計算に使うパラメータを絞りつつ性能を高める設計を採る。 MiniMaxにもM3.1-Flash-Previewが登場したが、規模は未公表であり、同じ設計だとは判断できない。 公開された3モデルも、追加部品を含む全体の規模は約180B以上になる。 名称や有効パラメータ数だけで、手元のGPUに収まるとは判断できない。

2. 重みの公開範囲と利用条件が分かれた

Qwenは27B、Flash-Next、Maxの基盤を公開したが、Max-0902、Omni-Flash、Max-Primeはホスト限定である。 GLMはFlashXを、MiniMaxはM3.1を公開していない。 ライセンスにも、売上やMAUの閾値、審査、表示義務、除外地域など、モデル固有の条件がある。 重みを入手できることと、自社の用途で利用条件を満たせることは別に確認する必要がある。

3. 単価の比較には利用条件も必要になる

DeepSeekは曜日と時間帯で2倍、Kimiはキャッシュ書き込みの独立課金と保持時間、QwenとGLMは高速ティア(Prime、FlashX)、MiniMaxは512K超で倍額である。 100万トークンあたりの基本単価だけでは、実際の請求額を比較しきれない。 自社の処理時間帯、キャッシュヒット率、入力長を入れて見積もりたい。

4. 大規模モデルの自己ホストにはクラウドGPUも選択肢になる

手元のPCで使えるモデルはあるが、今回の大規模モデルには数百GBからTB級のメモリを使う構成例が多い。 オープンウェイトなら、手元の機材に加え、借りたGPUや第三者の推論サービスも選べる。 ただし、クラウドGPU上での実行は手元の端末内で完結する処理とは異なり、データの所在も確認する必要がある。

5. 動画は生成工程ごとに公開状況を確認する

Wan3.0とH3 MaxはAPI限定、H3は前処理と2K再生成がAPI限定、LTX-2.5は同意と認証を伴う重み公開、Prismは研究プレビューである。 これらは、世代の遅れ、機能の制限、配布条件、開発段階という別々の違いである。 完全に自己ホストしたい場合は、重みの有無だけでなく、必要な生成工程をすべて自分で実行できるかを確認する必要がある。

数字で見る今回の更新

  • 対象:言語モデル5系列、動画生成4系列
  • 期間内に重みが新規公開された主な言語モデル:5件(DeepSeek V4.1 Flash、V4.1 Flash 1017、Qwen3.8-Flash-Next、GLM-5.3-Flash、GLM-5.3)。DeepSeek V4 Flash Vision Expは8月21日公開のため含めない
  • 期間内のホスト限定更新の例:Qwen3.8-Max-0902、Omni-Flash、Max-Prime、GLM-5.3-FlashX、MiniMax M3.1-Flash-Preview、H3 Max。Wan3.0は対象期間より前のため含めない
  • 提供終了と終了予定の例:Kimi K2.5系(8月31日)、DeepSeek V4 FlashとVision Exp(9月10日)、MiniMax M2.5とM2.7の従量課金API(11月18日)
  • 冒頭の比較表で最安の出力価格:Qwen3.8-Flashの $0.47/100万トークン
  • 同表で最高の出力価格:Kimi K3の $15.00/100万トークン(約32倍)。いずれも開発元エンドポイントの基本単価
  • 冒頭の比較表で最多のプロバイダー数:GLM-5.3の37社
  • vLLMレシピの要件例:DeepSeek V4.1 Flashは最低614GiBのVRAM。GPU枚数は構成による
  • RunpodのGPUを8枚、1時間借りる費用:Community CloudではH200が約 $28.7、B300が約 $55.5。Secure Cloudではそれぞれ約 $42.3、約 $71.9。ストレージ代は別

前回記事で「中国AIモデルは一群ではない」と書いた分化は、今期も進んだ。 今回確認した更新では、DeepSeekは価格と構造の刷新、Qwenは公開版とホスト版の展開、Kimiは課金と提供経路、GLMはライセンスと配信ティア、MiniMaxは自社プラン向けの新モデルに動きがあった。 入口はOpenRouterで一つにまとまるが、その先の推論事業者、量子化、ライセンス、価格体系は、モデルごとに分けて確認するしかない。

調査の限界

  • OpenRouterの価格、プロバイダー数、ZDR対応数は10月17日から18日の取得時点の値で随時変わる。モデルページの最安表示には第三者の推論価格も含まれるため、前回記事との差を開発元の値下げだけに帰することはできない
  • MiniMax M3.1-Flash-Previewは、9月28日のMiniMax Code更新履歴で提供告知を確認した。独立したAPI価格やベンチマークは確認できなかった
  • GLM-5.3-PrimeはOpenRouterのエンドポイント一覧でAlibaba提供と分かるが、通常版との技術的な差を説明する公式資料は確認できなかった
  • DeepSeek V4 Proの継続提供は、9月10日のニュース本文と同日の更新履歴で記述が食い違う。本稿は10月18日時点の価格ページに基づいて継続と判断した
  • GPUの必要容量は公式レシピや提供会社の構成例であり、本稿での実測値ではない。掲載したコードも実機未検証で、最大コンテキスト長や動画の最大解像度での動作を保証するものではない

主要出典一覧

(2026年10月18日時点の情報に基づく。モデル、価格、提供地域、ライセンス、OpenRouterとRunpodの提供構成は変更される可能性がある。)

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